原村公演
5月4日に原村の八ヶ岳中央高原キリスト教会で行った公演では、多数のお客様にお出かけいただき、心より感謝申し上げます。サクバット・プロジェクトは選曲もサクバットを独奏的に使った作品を取り上げているため、一般的には稀にしか演奏されない曲がほとんどで、マニアックとも言えるプログラムでした。ある意味でそこをどのように聴いていただけるのか心配でしたが、メンバー全員が色々な解説をしながら演奏をしました。温かみのある木造の礼拝堂や新録に包まれた森といったロケーションにも恵まれ、そういった総合的な意味で初期バロックを楽しんでいただけたのではないかと思います。
移動日
5日は朝から6日の大内さんのリサイタルに向けて最終リハーサル。一通り流れを掴んでから、すぐに楽器を車に再度積み込み、渋滞を覚悟して東京へ向かいました。予想通り勝沼や上野原で渋滞になりましたが、夕方には東京の宿泊先に到着。せっかくなので浅草を歩いてみました。あまりの人の多さにびっくりしましたが、お香を売っているお店では生粋の浅草人である店主との話が面白くて、また我が家の香炉の使い方などを丁寧に教えていただき、良い買い物ができました。夜は友人と待ち合わせ、おしゃれな西洋居酒屋で彼らが大好きなアニメや音楽談義に花が咲きました。
大内邦靖サクバットリサイタル
著名なクラリネットの輸入元『ビュッフェ・クランポン・ジャパン』(江東区東陽町)の小ホールで、大内さんのリサイタルで演奏させていただきました。勝沼、原村公演よりもさらにプログラムの的をアカデミックに絞った内容で、大内さんのサクバットに関する考えを示したコンサート。集まったお客様は大半が金管楽器に関わっている方々だったようで、かなり高度な話も興味深く聴いていただけました。サクバットという楽器を通じて、バロック音楽について色々と考えさせられた3公演でした。また、多くの皆様にお会いできてとても嬉しかったです。本当にありがとうございました。











サクバット
17世紀に入るまでサクバットは金管アンサンブルの花形楽器でした。これを野心溢れる初期バロックの作曲家たちは独奏楽器として使い始めたのです。今回プログラムに入っているジョバンニ・マルティーノ・チェザーレのLa Hieronyma(1621年)というカンツォンは現時点で最古のサクバットの独奏曲です。その他、音楽の最先端を発信したヴェネツィアからはジョバンニ・ピッキとダリオ・カステロという二人の鬼才の作品を用意しました。そして、今回はこれらの作品が声楽と絡めて演奏していたことから、ソプラノの原謡子にも参加してもらい、当時の新しい音楽の姿を感じていただけるよう演出してみました。
24日早朝ヴァイオリンの平波智映ちゃんと出発。静岡市に早めに到着したので、山ではなかなか食べられない本格的なお寿司で昼食。会場は満席。お客様も温かく最後まで集中して聴いてくださったのがとても嬉しかった。静岡組の歌手は経験もあり終始安定した演奏で、楽しかった。19:00開演だったが、ホールの退縮時間が21:00となっていて、慌ただしく撤収。メンバーを引き連れて我が家に夜半に到着。


















