【2023年7月】高原のコルネット講習会@原村 報告

7月は日本を代表するコルネット奏者の上野訓子さんによるコルネット講習会がありました。コルネットを演奏する人は大変少なく、国内でプロ活動しているのは上野さんを含め3~4人しかいないと思います。そんな楽器を吹く愛好家が果たしてどれくらいいらっしゃるのかと、若干不安に思っていましたが、なんと8名の方が受講、5名の方が聴講するという、なかなか賑やかな講習会になりました。コルネットは音を出すだけでも大変難しい楽器ですが、三日間にわたる上野さんの熱い指導で、皆さんの音がどんどん変わっていくのが感じられましたし、事実最終日にフィリア美術館での成果発表会は、受講者さんたちの音楽を楽しんでいる悦びにあふれた音が伝わる素晴らしいものでした。元々上野さんがこのフィリア美術館の大きなオルガンとのアンサンブルをお弟子さんに体験させたいという希望からスタートした講習会でしたので、発表会に先立ってこのオルガンを建造した草苅オルガン工房の草苅徹 夫氏のナビゲーションでデモンストレーションを行い、オルガンの知識を深めることもできました。受講者の皆さんからの要望もあり来年も7月あたりに同じような講習会を開くことになりそうです。
さて、この講習会には講師コンサートの位置付けでstudioRでの公演がありました。上野さんのコルネットに加えて丹沢さんのバロックヴァイオリン、原謡子のソプラノと私(杉本)の通奏低音で、16世紀末から17世紀初頭スリリングなレパートリーを楽しみました。正統派の上野さんと、若干異端児とも言える丹沢さんの対決のような演奏もあり、小さな会場が熱気に包まれた公演でした。このコンサートの模様ではありませんが、上野さん、丹沢さん、原謡子の演奏は私のYouTubeチャンネル@shusukesugimoto6304でご覧いたけます。