はらむら古楽祭2017

はらむら古楽祭

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はらむら古楽祭が9月16日〜18日と近づいてきました。今年は特に中世ルネサンス部門が拡大されて、ルネサンスダンスのワークショップや楽器製作体験など、一般の方が参加できる要素が増えてます。恒例の練り歩きもバグパイプや中世フィドルだけでなく、クルムホルン隊も加わり、さらに甲冑隊が護衛につくというのだから、相当なお祭りムードとなることは間違いありません。9月の連休はぜひ原村へ!

http://www.fonsfloris.com/haramura-k

この中で私が出演するイベントをご紹介します。

原村古楽合唱団演奏会 (はらむら古楽祭前夜祭)

9月15日18:30開場 19:00開演 茅野市民館コンサートホール
はらむら古楽合唱団は昨年古楽アンサンブルコントラポントとヴィヴァルディの「グローリア」を演奏しましたが、今年は前夜祭ということで、思い切って隣町の茅野市のホールで演奏会を行うことになりました。響きもインテリアも素敵なホールなので、また一味違ったコンサートになることでしょう。

演目:ジャン・ムトン、ヴィクトリア、タリスなどのア・カペラ合唱曲、シュッツ、モンテヴェルディ、パーセル、シャルパンティエなどの宗教音楽

出演 独唱と器楽
古楽アンサンブル「コントラポント」
アルト  輿石まりあ
テノール 金沢青児
バス   春日保人
ヴァイオリン 丹沢広樹・丸山韶
ヴィオラ 上田美佐子
チェロ  島根朋史
オルガン 杉本周介

合唱 はらむら古楽合唱団

指揮 花井哲郎

IMG_2954古楽ライブ

9月16日19:30開演
八ヶ岳中央高原キリスト教会

コントラポントメンバーに、「やりたい曲をやりたいようにやっていいよ」と声をかけて、集まった演目で行うという演奏者たちのバカンス気分満載のガラコンサート。何が出てくるか?私は丹沢広樹とリュート界の大御所水戸茂雄さんとでビーバーのヴァイオリンソナタを演奏予定。
出演 花井哲郎、輿石まりあ、春日保人、春日万里子、丸山韶、島根朋史、丹沢広樹、水戸茂雄、杉本周介

オルガンコンサート

9月18日 9:00開演
八ヶ岳中央高原キリスト教会

今年はメディテーションという形でなく、テーマをもたせたコンサートになりました。オランダ出身の作曲家に的を絞ってお送りする30分ほどのコンサートです。

演目:

J.P.Sweelinck “Christen lux es et dies”
“Allein Gott”
A.van Noordt “Psalm 38”
J-A.Reincken  “Toccata in d”
オルガン 杉本周介

はらむら古楽祭のイベントの前売券はこちらにご連絡いただいても手配できますので、ご興味をお持ちの方はぜひ!

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イタリア恋歌長野公演終了

DSC_0019朗読や照明による演出を加えたムジカロゼッタでは初の試みとなった「イタリア恋歌」長野公演(茅野市民館コンサートホール)が無事(?)終了。

今回はイタリア語の曲をどのようにお客様に理解して楽しんでいただけるか、いろいろな工夫を考えてみました。演出家の桐山ゆみさんの力が大きく、さらに茅野市民館照明スタッフの藤森淳子さんの的確なライティングワークで、音楽の内容がグッとわかりやすくなったと感じました。

イタリア初期バロックのスペシャリスト長尾譲さんと原謡子さんが時にはコミカルに、時には情熱的にラブソングをしっとりと聴かせてくれました。。リュートの名手佐藤亜紀子さんは歌詞の内容を知り尽くした通奏低音で支えてくれました。朗読には色気たっぷりの大山智子さん。

このプログラムは8月6日に千葉県市川市八幡市民会館全日警ホールでも演奏される予定です。お近くの方はぜひ!

イタリア恋歌 〜バロック音楽にのせて〜
8月6日(日)13:30開場 14:00開演
市川市八幡市民会館 全日警ホール

テノール 長尾 譲
ソプラノ 原 謡子
テオルボ・バロックギター 佐藤亜紀子
チェンバロ 杉本 周介
演出・朗読 桐山ゆみ

入場料: 一般前売 2500 当日3000 高校生以下1000

主催:アトリエ楽古

お問い合わせ、ご予約は下記のフォームからも承ります。

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イタリア恋歌PV

普段古楽を聴かない方にとって、チラシだけではコンサートの内容の想像はつきにくいと思います。ということで、PVを作りました。音源は初回リハのもので、まだまだといった部分もありますが、こんなコンサートを計画しているということを少しでもお伝えできればと思います。どの曲もとても素晴らしいし、変化もあります。甘く苦い恋の思い出がよみがえるかもしれません。

コンサートのお問い合わせ、ご予約は下記のフォームからも承っております。長野県では滅多に聴けないプログラムです。

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クラヴィコードとの対話

クラヴィコードは独特の繊細さでいろいろなことを教えてくれる楽器です。一人で音楽に没頭するのに最適な楽器なので、気分が向くと時々録音してみたりします。夜の部屋で音楽と対話する楽しみな時間でもあります。

 

「イタリア恋歌」初合わせ

7月22日(長野県茅野市民館)、8月6日(千葉県本八幡全日警ホール)で上演予定の「イタリア恋歌」のリハーサルに東京へ。

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リハーサルが始まると、メンバーから様々なアイディアが飛び交います。今回は朗読との絡みもあるところがあるので、音楽以外の部分とのすり合わせを考えたりしているうちに、楽しく時間は過ぎていきます。

このプログラムは17世紀前半イタリアのラヴソングを集めたもので、解説や朗読を交えより身近にイタリアバロックに親しんでいただこうという思いから始まったプロジェクト。恋愛は生きている上で誰しも経験する感情の波。現代に生きる我々と17世紀に生きた方と共有できる感情ではないかと思います。現代ではポップス、演歌など様々なジャンルで恋愛をテーマに音楽が繰り広げられています。そんな中に、「こんなのもあるんだね」とバロックを受け入れてもらえたら嬉しいなと思います。

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本場イタリア仕込みの長尾譲さんのテノール、イタリアバロック大好きの原謡子、リュートの名手佐藤亜紀子さん。素晴らしいメンバーと作リ出す哀しくとも甘美なイタリアバロックの歌の世界。本番がとても楽しみになってきました。長野県ではなかなか演奏されない類の音楽ですので、この機会にぜひこれらの美しい作品に触れていただければ幸甚です。

 

7月22日14:00開場 14:30開演
茅野市民館 コンサートホール
朗読:大山智子  演出:桐山ゆみ

8月6日13:30開場 14:00開演
全日警ホール

テノール長尾譲
ソプラノ 原謡子
テオルボ・バロックギター 佐藤亜紀子
チェンバロ 杉本周介

一般前売 2500 当日3000 高校生以下1000

お申し込みお問い合わせは下記フォームから、宜しくお願いします。

fullsizeoutput_133家を出るときに、2週間前から玄関の鉢で育ってきた野鳥キセキレイの雛が羽を広げていたので、そろそろ巣立ちの時かな、と感じてはいたが、帰宅して見ると巣は空っぽ。嬉しような、ホッとひたような、寂しような・・自然に生きることの根底には厳しさと優しさが共存している。そんなことを学ばせてもらった2週間でした。巣立っていった野鳥の家族がいつもでも幸せでありますように。

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想いを馳せる場所

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何か自分で次に演奏する曲を選ぶときに、エネルギーを感じられるような近くの場所を訪れることがあります。今回は自転車で行ける距離にある古くて由緒ある神社。神社といっても大きな社があるわけではなく、石の祠が点在している大きな森といった感じです。そのひっそりとした佇まいの裏には大きなストーリーが。諏訪大社にも関係していて、その歴史はとても古いのだそうです。ひょっとしたら土着の神様も祀られているのでは?と想像が膨らみます。この地帯一帯は元々は御狩野といって、神様たちが狩猟をする場所だったらしく、人が立ち入るようになったのは江戸時代と伝えられています。

縄文時代から人が住んでいたこの八ヶ岳の麓には、遠い昔や森の精霊たちに会えそうな場所が至る所にひっそりと存在しています。イメージを膨らませられるそういった場所を近隣に訪れることができるのは、とてもありがたい事だと思っています。

イタリアの恋歌

イタリアの恋歌

バロックの恋愛歌の歌詞を眺めてみると、その表現の強さにまず驚いてしまうことがあります。よくあるパターンにせっかく抱いた恋心もなかなか成就しないことで、悲しみや裏切りや憎しみに変わってしまうことがあります。表現の強さの程度の差こそあれ、こういったことは現代の私たちも一度は経験したことがあるのではないでしょうか?さっさと諦めたら良いと自分でもわかっているのに、なかなか叶わなかった恋のしがらみを断ち切れない行き場を失った気持ちの表現など、昔の詩人は闊達な表現でそれを文字に書き落としています。自由な表現の意欲に満ち溢れた時代の作曲家たちはそれらを、歌手が語るように歌えるモノディ様式で甘美な楽曲をたくさん残してくれました。

これは昔の人たちの歌というよりは、今に生きる私たちの心を扱った内容だとも思えます。その表現が言葉も旋律も細部まで考え抜かれた表現で、私たちに語りかけてきます。人生は一度きりのドラマでもあり、そこに含まれる一見ネガティブに思える出来事や気持ちも、とらえ方(表現)によってかけがえのない生きている証にもなりえると、これらの作品は気づかせてくれるような気がするのです。

タルクィニオ・メールラ、クラウディオ・モンテヴェルディ、ジローラモ・フレスコバルディなど

テノール 長尾譲
ソプラノ 原謡子
リュート 佐藤亜紀子
チェンバロ 杉本周介
茅野公演は大山智子の朗読が付きます。内容がより身近になります。

7月22日(土)14:00開場14:30開演
茅野市民館 コンサートホール

8月6日(日)13:30開場14:00開演
全日警ホール(市川市八幡市民会館)

前売 ¥2500 当日¥3000 高校生以下¥1000

お問い合わせ、お申し込みは下記のフォームよりお願いします。

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スピネット

ベンドサイド・スピネット

熱心な古楽愛好家の方がわざわざ遠方から楽器の手入れや調整方法を学びに、楽器を携えていらしてくださいました。ベンドサイド・スピネットです。スピネットはチェンバロよりも小ぶりで、価格もチェンバロよりは手が届きやすく、普及品も多く出回っています。その意味で初期鍵盤楽器の普及に大いに貢献したタイプでもあります。反面、本当に完成度の高いスピネットにはなかなか出会えないところもあり、この楽器の奥深い良さが人々に伝わりないところもあるのではないかと思われる節もありました。

今回持ち込まれたスピネットはアクションもケースも完全なヒストリカル。鍵盤に触れてみると、少し暗くて深い低音とよく歌う中高音をもつ理想的なスピネットの薫りが立ち上り、これだ!と感じさせる楽器でした。こんな楽器でパーセルとか演奏したら楽しいだろうなと思いました。チェンバロというと、フランス様式やフランドル様式の華やかな楽器を思い浮かべる方が多いと思いますが、小さな楽器たちには小さな楽器でしか味わえない世界があります。小さな楽器ゆえの制約もあるのですが、その制約が実に芯のある表現を生むことも少なくないと思います。これは私たちの人生にも当てはまるのではないでしょうか?スピネットはそんな問いかけを私に残して帰って生きました。

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サクバット・プロジェクト2017を終えて

fullsizeoutput_109原村公演

5月4日に原村の八ヶ岳中央高原キリスト教会で行った公演では、多数のお客様にお出かけいただき、心より感謝申し上げます。サクバット・プロジェクトは選曲もサクバットを独奏的に使った作品を取り上げているため、一般的には稀にしか演奏されない曲がほとんどで、マニアックとも言えるプログラムでした。ある意味でそこをどのように聴いていただけるのか心配でしたが、メンバー全員が色々な解説をしながら演奏をしました。温かみのある木造の礼拝堂や新録に包まれた森といったロケーションにも恵まれ、そういった総合的な意味で初期バロックを楽しんでいただけたのではないかと思います。

fullsizeoutput_102移動日

5日は朝から6日の大内さんのリサイタルに向けて最終リハーサル。一通り流れを掴んでから、すぐに楽器を車に再度積み込み、渋滞を覚悟して東京へ向かいました。予想通り勝沼や上野原で渋滞になりましたが、夕方には東京の宿泊先に到着。せっかくなので浅草を歩いてみました。あまりの人の多さにびっくりしましたが、お香を売っているお店では生粋の浅草人である店主との話が面白くて、また我が家の香炉の使い方などを丁寧に教えていただき、良い買い物ができました。夜は友人と待ち合わせ、おしゃれな西洋居酒屋で彼らが大好きなアニメや音楽談義に花が咲きました。

大内邦靖サクバットリサイタルfullsizeoutput_104.jpeg

著名なクラリネットの輸入元『ビュッフェ・クランポン・ジャパン』(江東区東陽町)の小ホールで、大内さんのリサイタルで演奏させていただきました。勝沼、原村公演よりもさらにプログラムの的をアカデミックに絞った内容で、大内さんのサクバットに関する考えを示したコンサート。集まったお客様は大半が金管楽器に関わっている方々だったようで、かなり高度な話も興味深く聴いていただけました。サクバットという楽器を通じて、バロック音楽について色々と考えさせられた3公演でした。また、多くの皆様にお会いできてとても嬉しかったです。本当にありがとうございました。

標高1300メートルの春

高原の森の芽吹き

5月4日に行うコンサート『野山は花のよそおい』の会場である八ヶ岳中央高原キリスト教会での打ち合わせもあり、主日礼拝に出席させていただきました。

標高1300メートルのこの場所は春が遅いのですが、例年より春が遅い今年はこのゴールデンウィークが芽吹きが最盛期を迎えそうな気配でした。

自然文化園ではマルシェが展開され、屋台などもあるのでちょっとした軽食などもできそう。そこから芝生の公園を歩いて坂を5分ほど下ると、山々を見渡せる「まるやち湖」にたどり着きます。教会へはそこから1〜2分森の中を歩きます。今朝は低木の芽吹きが始まっていて、あたりは水彩画のような色彩が広がって幻想的。

このままの勢いであれば、コンサートの日には落葉松が葉を開き、淡い若緑が滲むような光景を目にすることができるでしょう。

こんなに楽しい散歩ができる日なら、自然文化園から歩いて教会へ来ていただくのはとてもおすすめなコースだと思います。きっと清々しい高原の空気を満喫しながら古楽の音色も楽しんでもらえる「素敵な休日」を過ごしてもらえるに違いありません。幸い原村の天気予報では4日は晴れ、最高気温は23度です。

この生命力溢れる自然と同調するような音楽ができたら・・という想いがした朝でした。コンサートの予約がこのところ一気に入ってきていますが、まだお席に余裕があります。当日もありますので、是非よろしくお願いします。

古楽コンサート『野山は花のよそおい』

5月4日(木・祝)14:00開場  14:30開演
八ヶ岳中央高原キリスト教会
テナーサクバット:大内邦靖
バロックヴァイオリン:丹沢広樹
歌唱:原謡子
オルガン・アルピコルド:杉本周介

  • 17世紀イタリアの金管を含む作品を集めて
  • ダリオ・カステッロ、ジョバンニ・ピッキ、ジョヴァンニ・マルティーノ・チェーザレなどのカンツォン
  • 演奏者による楽器や楽曲の楽しい説明やトークがあり、初めて古楽に触れられる方でもお楽しみいただける内容です。
  • サクバットとはトロンボーンの原型で優しい響きを持つ金管楽器です

G.M.Cesare: CAnzon “La Augustina” 演奏の動画です

当日3000 前売2500 高校生以下1000

後援:原村教育委員会、長野日報社、信濃毎日新聞社
主催:ムジカロゼッタ

お問い合わせ、ご予約は下記のフォームからお願いします。

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