【公演のお知らせ】若き作曲家たちの挑戦

ムジカ・ロゼッタ古楽コンサート Vol.34
響き合う情感への旅路
1620年代を駆け抜けた
「若き音楽家たちの挑戦」

積極的な感情表現を導き、革命的な音楽の世界を切り拓いた巨匠モンテヴェルディの影響を受け、個性豊かな若者たちが新しい音楽表現に果敢に挑んだ。彼らの瑞々しい音楽を追い、その革新の源泉に迫る。

八ヶ岳公演:2025年5月3日 開場14:00 開演14:30

八ヶ岳中央高原キリスト教会礼拝堂(長野県諏訪郡原村原山)

ご予約・お問い合わせ:ムジカ・ロゼッタ
こちらのフォームからご予約できます
https://forms.gle/YecJmEWepMKjpniK8

私たちは意識しているかどうかには関係なく、世の中で生きている上で自己の発想に制約を設けている場合が多いように見受けられる。「人生やりたいことをやっていいんだよ」と人から言われることがあっても、なかなか踏み出すことができない。安定した現場を離れて違う世界に飛び込むことはとても勇気がいることだし、失敗したらどうしよう、という想像がその志を諦めさせることもあるかもしれない。ただ、先行した人たちの中に輝かしい英雄がいた場合は話がちょっと変わってくる。「そんなルートもあったのか!」とその人の踏み跡を歩いてみたくなる。いつも通っている道とは違った風景が見え、整備されていない険しい稜線は緊張感が高く、その分自分の足で歩いている確かで生命感溢れる新鮮な感覚がある。17世紀初頭そのルートを切り開いたのはモンテヴェルディ(Verdi緑+Monte山)であり、彼が切り開いた道が、続く若者たちに未踏の道を辿って頂を目指すことへの挑戦心を湧き上がらせる。彼らが挑んだ足跡はやがて多くの人々が歩く主要な道になっていくのである。(杉本周介)

出演:
ソプラノ 原謡子
コルネット 上野訓子
バロックヴァイオリン 丹沢広樹
サックバット 小野和将
オルガンと解説 杉本周介

演奏曲:

Claudio Monteverdi (1567-1643):
O quam purchla es (Ghirlanda sacra 1625)

Alessandro Grandi (1590-1630):
O quam purchla es (Ghirlanda sacra 1625)
Justus Germinabit canto con doi violini e fagotto o trombone (Motetti con Sinfonie Op.8)

Dario Castello(1602-1631):
Sonata Duodecima (Sonata Concertate in stil moderno Libro Secondo 1629)

Biagio Marini (1594-1663):
La Giustiana
La Albana(Affetti Musicali Op.1 1617) 

八ヶ岳公演:前売一般¥3800 前売ペア¥7000 学生¥2500
高校生以下無料 当日¥4000
※大変恐れ入りますが未就学児様はご入場いただけません

演奏者プロフィール:

原謡子 ソプラノ
東京学芸大学卒。主に中世、ルネサンス、バロックから古典派の歌曲を中心に演奏活動を行う。古楽 アンサンブルでソリストを務めるほか、グレゴリオ聖歌とパイプオルガンとの交互唱、リュートソン グやフォルテピアノ伴奏によるソロ公演を開催。また古楽歌唱とJazz演奏家との共演、ケルト民謡を 演奏するなど時代やスタイルの幅を広げて活動している。CD「雪下の水音」「鷲の羽音島」「The Scenery of Old Songs」を、草枕社よりCDBook『Selva d’amore]』をリリース。古楽歌唱を花井哲郎 氏に学んだほか、故クラウディオ・カヴィーナ氏、ドロン・シュライファー氏らの指導を受ける。古 楽・音楽企画運営事務局Musuca Rosetta代表。https://musicarosetta.com

上野訓子 コルネット

大阪音楽短期大学器楽科卒業後、コルネットを濱田芳通、B.ディッキー、W.ドンゴワ、J.テュベリの各 氏に師事。スイス・バーゼルスコラカントゥルムにて学んだ後、渡仏。パリ市高等音楽院古楽科にて、コ ルネット奏者として同音楽院では初のディプロマ取得者として満場一致で卒業。ヨーロッパの主要古楽ア ンサンブルのメンバーとして、各地のコンサートやオペラ、録音、テレビに出演。近年にはコンチェル ト・イタリアーノ東京・神奈川公演、バッハ・コレギウム・ジャパン定期演奏会、CD録音に参加。関西ではコルネット とサクバットによるアマチュアグループ「ヒストリカル・ウィンドアンサンブル」を立ち上 げ指導を行うなど,活動を展開している。

丹沢広樹 バロックヴァイオリン

2000年より国内外で研鑽を積み08年「Cembalism!!」︎ を録音、翌年NHK -FMに収録曲で生出演。同年 「Sonar Cantando」での神奈川公演が月刊「音楽の友」誌にて『年間コンサートベスト10』に選ばれ、 2010,12年伊ブレーシャ国際音楽祭に招聘されるほか、多数のレコーディング、公演に参加。2019年 Buxtehude作曲の「Membra jesu nostri」を静岡音楽館AOIにて主催。2021年より弦楽奏者の目線でクラ シック音楽史500年の裏表を紐解くPT「Vittorio Barocco」を開始。http://www.violinistan.com/

小野和将 サックバット

浜松市出身。洗足学園音楽大学にてトロンボーンを専攻。同大を卒業後渡仏し、パリ地方音楽院、ヴェル サイユ地方音楽院トロンボーン科に入学。トロンボーンと並行してヴェルサイユ音楽院とヴェルサイユ大学 提携の修士課程でトロンボーンの古楽器であるサックバットを学び、同課程を修了。古楽器を使用したル ネサンス、バロック音楽の録音、演奏会に出演。トロンボーンを栗田雅勝、ジャック・モージェ、ギヨー ム・コテ=デュムーランに、サックバットをクレール・マッケンタイヤー、ジョン=ジャック・エルバンの 各氏に師事。完全帰国後、エクス・ノーヴォ、アンサンブル・プリンチピ・ヴェネツィアーニ、プロムジ カ使節団、バッハ・コレギウム・ジャパン、コンチェルト・レオノルソ等の公演に出演。古楽振興協会ム ジカ・アンティカ浜松役員、フィルハーモニックウインズ浜松団員。 https://kazumasaono1664.wixsite.com/trombone

杉本周介 オルガン

米国、スイスで作曲、チェンバロ、ピアノ、オルガンを学ぶ。16~18世紀の様々な鍵盤楽器を中心に国内各 地で演 奏活動を行っている。古楽アンサンブル「コントラポント」「山梨バッハ アカデミー・バロック オーケストラ」その他 多数の古楽アンサンブルで通奏低音奏者を務めてきた。バロック音楽の楽しさを伝 えるトークコンサート を多数プロデュースしているほか、作編曲の活動、鍵盤楽器やアンサンブルの指導 やワークショップも行っている。2020年中軽井沢の修道院に設置されているオルガンの名器によるCD 「定旋律の煌めき」をリリース。2022年CD書籍「Selva d’amore」を執筆。八ヶ岳の麓に在住。近所の 落葉松林を歩くのが日課。

各館の交通案内

《八ヶ岳公演》

原村八ヶ岳自然文化園下のまるやち湖駐車場から森の小径を徒歩2分

※教会は森の中のためナビでは検索できません ご不明の方はお問合せください

※お身体が不自由な方はお問合せください

ツアーご案内

下田公演《特別公演》: 2025年5月8日(木)
開場17:30  開演18:00
稲生沢こども園ホール(静岡県下田市立野34)

静岡公演: 2025年5月9日(金)
開場18:30  開演19:00
札の辻クロスホール (静岡市葵区呉服町1−30 6階)

浦安公演: 2025年5月10日
開場:18:30   開演:19:00
J:COM 浦安音楽ホール4階 ハーモニーホール (千葉県浦安市入船1-6-1)
ご予約・お問い合わせ:一般社団法人 音学舎 info@ongaku-sha.com

【公演のお知らせ】アフェットの予感

アフェットの予感

2024年7月14日(日)
13:00開場  13:30開演
studioR (八ヶ岳自然文化園正門前)

一般¥3500  ペア¥6500

16世紀末のイタリア。ハルモニア(調和)を基盤としたルネサンス・ポリフォニー。その厳格な様式美の中で即興的な変奏法として生み出された分割小食の技法が次第に「情感(アフェット)の表現として歩み始めた。バロック初期の大胆なコンチェルターテに至るその足取りを辿る。

G.P.パレストリーナ=F.ロニョーニ編 「野山は花の賑わい」
C.デ・ローレ=G.B.ボヴィチェッリ編「別れの時」
T.クレキヨン=G.ダッラ・カーサ編 「小さな花」
D.カステッロ ソナタ第2番、第3番 他

コルネット 上野訓子
ソプラノ 原謡子
バロックヴァイオリン 丹沢広樹
オルガン/アルピコルド 杉本周介

 

【公演のお知らせ】「森と少女と永遠と」クロージングコンサート

『樹々と 〜The Scenery of Old Songs』

フォトグラファー、藤井春日さんの撮影拠点でもある八ヶ岳の空気感で編曲を施したイギリス諸島の古い歌やオリジナルソング、ピアノ曲。作編曲家の顔も持つ原村在住の杉本周介が八ヶ岳に広がる森の静かな時間を音にしてお届けします。

2024年7月17日(水)
13:30開場 14:00開演
サローネ・フォンタナ(世田谷区祖師谷4−9−24)
小田急線「祖師ヶ谷大蔵」駅より徒歩10分

原謡子 うた
杉本周介 ピアノ・作曲/編曲

演奏曲:
Gartan Mother’s Lullaby /Scarborough Fair /夜明け前/凍れる池/白樺/そらは/落ち葉の道/さよならのさらい/遺志/夏の終わりに 他

「まだ緊張が取れない私をようやく普段の自分に導いてくれたのは、この厳しさと表裏一体の針葉樹の森の、包み込むような闇であった。暗くなった森で風が静かにささやいている。鳥達の鳴き声が夜明けに聞こえる種類と同じようなものになり、やがて残された闇の音楽だけが聞こえてくる。葉の緑をさらに色濃くした木々や草達も、今日一日の仕事を終えたかのように、静寂な表情を取り戻している。(杉本周介著「ペンションをやってみよう!」より)

【公演のお知らせ】「森と少女と永遠と」オープニングコンサート

『森への誘い 〜女流詩人アン・ハンターの世界』
イギリスの女流詩人アン・ハンターの英語詩によるハイドンのオリジナル・カンツォネッタ

八ヶ岳の在住のフォトグラファー、藤井春日さんの写真展「森と少女と永遠と」のオープニングとクロージングで演奏させていただきます。それぞれ、内容が変わります。こちらはオープニング・コンサートのご案内です。

2024年7月6日(土)・7月7日(日)
13:30開場 14:00開演 (両日共)
サローネ・フォンタナ (世田谷区祖師谷)
小田急線 祖師ヶ谷大蔵駅より徒歩10分

入場料:¥3000

18世紀末、ロンドンの社交界で知識人が集まるサロンを展開していた女流詩人アン・ハンター。女性らしい瑞々しい感性がみなぎる英語詩に、当時ロンドンを訪れていた巨匠ハイドンが、そっと寄り添うように曲をつけて1794年と1795年に出版した歌曲集。

演奏曲目:
アン・ハンター 詩
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン 曲
さすらい人/牧歌/追憶/甘い痛み/絶望/忠実な愛/精霊の歌/人魚の歌/妙なる声

原謡子 ソプラノ
杉本周介 フォルテピアノ

 

コルネット、サクバット、種々の古楽器のための 高原のアンサンブル講習会@原村No.2

開催日:2024年7月13日(土)~15日(月・祝) 

場 所:八ヶ岳自然文化園 、八ヶ岳中央高原キリスト教会

夏の原村中央高原で後期ルネサンスから初期バロック期のアンサンブルを主体とした講習会を行います。今回のテーマは主に後期ルネサンスの器楽アンサンブルの演習です。ワークショップでは当時の楽譜から音楽的意図を読み取り、演奏することに挑戦していきます。コルネット(ツィンク)やサクバットのみならず、声楽、バロックヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバ、ドゥルツィアンなど16世紀後半から17世紀前半の音楽を演奏できる楽器でのアンサンブル講座参加も大歓迎です。

講座内容:

7月13日

アンサンブル講習①、②
ワークショップ「16、17世紀の読譜基礎講座」

7月14日
ワークショップ ①「16、17世紀のパート譜での演習」
ワークショップ②「ディミニューションはじめの一歩」
アンサンブル講習③

講師によるコンサートがあります(studioR)

*懇親会(自由参加、参加費別途)

7月15日
アンサンブル講習④
参加者コンサート(八ヶ岳中央高原キリスト教会)

ワークショップ:「16、17世紀の楽譜から演奏してみよう」


ファクシミリ版の楽譜は当時の演奏者たちの音楽への考え方を知る大きな手がかりとなります。小節線がないこと、パートブックで他のパートが視覚的に見えないこと、活版印刷特有の音符の配置などにより、躊躇される方も多いのですが、ファクシミリ版の読譜を習得することは、古楽を演奏する上で沢山の気づきを与えてくれます。このワークショップでは比較的わかりやすいファクシミリ版を実際に読みながら、読譜のポイントや考え方を紐解いていき、実際に演奏します。

ワークショップ②:ディミニューションはじめの一歩

16世紀の作品を演奏する上で欠かせない分割装飾法を紐解いていきます。分割装飾の考え方やボキャブラリーを持つことで、個性が引き立つ表現豊かな演奏への糸口を身につけましょう。器楽、声楽分け隔てなく役立つ知識と技術です。ワークショップではマドリガーレを題材に実材に装飾をつけてみましょう。

受講者発表コンサート

最終日には静かな森の中に佇む八ヶ岳中央高原キリスト教会でミニコンサート (一般公開)を行います。柔らかく包み込まれるような響きの木造建築でアンサンブルをみんなで楽しく体験しましょう!

 

開催日: 2024年7月13日(土)~15日(月・祝)

場 所: 八ヶ岳自然文化園 、八ヶ岳中央高原キリスト教会
・八ケ岳自然文化園  〒391-0115 長野県諏訪郡原村原山17217-1613
・スタジオR     〒391-0115 長野県諏訪郡原村原山17217-1650
・八ヶ岳中央高原キリスト教会

時 間: 13日 13:30 – 17:00
14日 9:30 – 17:00
15日 9:30 – 15:30(解散)
講師 : コルネット 上野訓子
受講料:3日間 各楽器共通(講師コンサート込み)……………20,000円
聴講(13日):……………………………………………2,000円
聴講(14日) 講師コンサート込み………………………………5,000円

受講について
*お申し込み期限7月1日
*アンサンブル課題曲:16世紀半ば以降17世紀初頭の器楽曲やマドリガーレ、モテットなど  詳細は後日配布します。
聴講生の方は楽器の直接指導は受けられませんが、どのレッスン、レクチャーも聴講可能です。
・お申し込み後、キャンセルされる場合はお早めにご連絡ください。キャンセル料はかかりません。
*代金は初日ガイダンス時にお支払いください
ご不明な点がございましたらムジカロゼッタへお問い合わせください(代表 原)

上野訓子  Kuniko Ueno / コルネット

大阪音楽短期大学器楽科卒業後、コルネットを濱田芳通、B.ディッキー、W.ドンゴワ、J.テュベリの各氏に師事。スイス・バーゼルスコラカントゥルムにて学んだ後、渡仏。パリ市高等音楽院古楽科にて、コルネット奏者として同音楽院では初のディプロマ取得者として満場一致で卒業。ヨーロッパの主要古楽アンサンブルのメンバーとして、各地のコンサートやオペラ、録音、テレビに出演。近年にはコンチェルト・イタリアーノ東京・神奈川公演、バッハ・コレギウム・ジャパン定期演奏会、CD録音に参加。昨年には新国立劇場にて鈴木優人氏指揮、グリュック作曲オペラ「オルフェオ とエウリディーチェ」に出演。関西ではコルネット とサクバットによるアマチュアグループ「ヒストリカル・ウィンドアンサンブル」を立ち上げ指導を行うなど、活動を展開している。