6月のロゼッタ古楽コンサート

ムジカロゼッタ古楽コンサートシリーズ Vol.13
輝く地中海の風 イタリアの喜びの音楽

6月には楽しく軽快な古楽コンサートを計画しています。今までお届けしてきたコンサートでは静かな落ち着いた宮廷音楽が多かったのですが、今回はノリノリの音楽がメインです。これを言い出したのはリュートの金子浩さんでした。ヴァイオリンの丹沢広樹さんは本当は野生的な演奏が得意で、金子浩曰く「丹ちゃんを野放しにして、こっちはバロックギターでじゃんじゃんやったら楽しいのだろうなあ」だそうです。どうせそこまでやるなら、パーカッションを入れてとことんやったほうが演奏者はもちろん、お客様も聴いて楽しんでもらえるのではと考え、ジャズでご一緒した橋本学さんを誘ってみました。彼は「古楽で打楽器を叩くのは初体験!」と、とても楽しみにしてくれています。
今回中心となるリズムのスタイルはチャコーナです。チャコーナ(ciaccona)とは、南米ペルーの舞曲が17世紀初頭にヨーロッパで大流行したもので、本来の舞曲が性的な表現を含んでいたことから、スペインでは一時は演奏を禁止されたました。その後イタリアでも流行しモンテヴェルディをはじめ多数の作曲家がその形式を借用した楽曲を残しています。
ギターとチェンバロが掻き鳴らす和音の上に自由奔放に動きまわるヴァイオリンの名人芸、そして民族的情緒いっぱいのパーカッションが華を添え、クラシックの枠を通り越した熱く愉快な世界が広がります。メンバーは丹沢広樹(ヴァイオリン)、第二ヴァイオリンに若手の長谷川悠、金子浩(リュート&バロックギター)、原謡子(ソプラノ)に加えて、人気ジャズドラマーでもある橋本学のパーカッション。私は17世紀イタリア様式のチェンバロで参加予定です。伊那公演は昨年に引き続き、地域に古楽の面白さと楽しさを紹介するシリーズの第二弾です。伊那市での公演は地元の声楽家お二人との共演プログラムです。数年前に古楽に初めて挑戦した彼女たちも、今では古楽らしい歌を披露してくれます。

伊那公演
6月15日(土) 18:30開場 19:00開演
ニシザワ いなっせホール (伊那市)
前売一般¥3000  当日¥3500  高校生以下¥1000

原村公演
6月16日(日) 15:00開場 15:30開演
八ヶ岳中央高原キリスト教会礼拝堂 (諏訪郡原村)

前売一般¥3000  前売ペア¥5500 当日¥3500  高校生以下¥1000

出演  ソプラノ         原謡子  浦野純子(伊那公演)
メゾソプラノ        熊崎志津子(伊那公演)
バロックヴァイオリン   丹沢広樹 長谷川悠
リュート&バロックギター  金子浩
チェンバロ        杉本周介
パーカッション      橋本学

お問い合わせは下記のフォームからでも受付いたします。2日経っても返信がない場合は、お手数ですが再度送信してください。

リート公演

伊那市の自然豊かな庭園に囲まれた場所で、声楽家の熊崎志津子さんと原謡子のジョイント公演でピアノフォルテで伴奏してきました。

CPEバッハやモーツァルト、ハイドンの歌曲を詩人の話などを交えながらお聴きいただきました。伊那市にお住まいの熊崎先生のお知り合いの方々が多く、先生のお人柄を感じます。楽器の運搬、調律から司会進行役をしながらの演奏はなかなかハードでしたが、眩しいほどの天気に恵まれて、私にとっては楽しい公演でした。

帰り道は有名な高遠城址公園の夜桜見物。一度は来てみたかったので、良い機会でした。樹々の合間から枝先を見上げると、紺色の夜空に花が咲き乱れる幻想的な光景が広がっていました。

リート公演は21日に茨城県つくば市でも開かれる予定です。どんな出会いが待っているのか、楽しみです。

ハイドンの英語詩によるカンツォネッタ

清里フォトアートミュージアムでハイドンの歌曲のコンサートをDSC_6047
させていただくことになりました。ハイドンは1791年〜92年、
1794年から95年に、音楽興行主のザロモンに誘われて
二度ロンドンでの滞在をします。特に二度目の滞在では英語詩による
カンツォネッタ集を二巻出版します。その成立にはアン・ハンターという
一人の女流詩人の存在が大きな役割を果たしていました。

自然な感情を歌ったアン・ハンターの美しい詩にハイドンは寄り添うような
深みのある音楽をつけています。今回はこのアン・ハンター作詩、
ハイドン作曲の作品に絞ったカンツォネッタに八ヶ岳在住の
春山直英氏製作によるシュタインモデルのフォルテピアノで
伴奏をつけたいと思います。

清里フォトアートミュージアムは写真の美術館で、
写真の世界の楽しさ、奥深さを教えてくれる素敵な
作品が展示されています。現在は台湾写真交流展「島の記憶」
1970〜90年代の台湾写真の企画展の期間中ですので、
こちらもぜひお見逃しなく。

なお、このコンサートの収益はK:MoPAが支援する「ラオ・フレンズ小児病院(ラオス)」、
東日本大震災の被災者支援団体「むすびば(山梨)」に寄付られます。

K*MoPA チャリティライブ2018 Vol.19
Afternoon Classic
9月16日(日)14:00

清里フォトアートミュージアム エントランスホール

ソプラノ    原謡子
フォルテピアノ 杉本周介

参加費:一般¥2000 2名以上はお一人¥1000 小中学生無料 友の会会員無料
要予約・定員70名(全席自由)

お問い合わせ 清里フォトアートミュージアム
0551-48-5599 info@kmopa.com