オルガン調律出張

小渕沢に工房を構える草苅オルガンの調律助手で横浜へ。12月にコンサートを控えているので、事前の調整調律。今年完成したばかりの美しいオルガンだが、一夏を過ぎて細かい調整が少しずつ乱れてきているので、特にリード管の鳴り方を調整する。真鍮の薄いリードをかすかに曲げたり、削ったりして根気よく狙った音に近づけていく。とても時間がかかる作業である。

こうした楽器のメンテナンスの作業から演奏にも関係するいろいろなことを学べる。また、一つの楽器が鳴らす美しい音というものは、なかなか奇跡に近いものでもあることが実感させられる。世の中には当たり前なんていうことは、一つもないのかもしれない。

ブクステフーデの宗教曲

ブクステフーデ『我らがイエスの御体』

北ドイツバロックの最も重要な作曲家の一人、ブクステフーデの大規模な宗教作品を演奏する23621712_10213972953859120_8488517229452998626_n機会を山梨大学のプロジェクトでいただいた。イエスへの想いが詰まった歌詞を、決して複雑ではないが情感溢れる表現で埋め尽くされた作品。

大勢のソリスト歌手と合唱とが絡むので、そのアレンジだけでも大変だが、片野教授が持ち前の統率力でまとめていらっしゃった。学生や一般社会人が混じった合唱団の声が、大きなホールいっぱいに広がっていた。

静岡、御殿場公演

静岡市役所 Hot一息コンサート

ヴァイオリンの丹沢広樹君は静岡県出身で、静岡でも活発に演奏している。そんな事からお誘23561549_1360112164114291_2750014368085165418_nいを受けて静岡市役所での演奏をすることになった。ガンバの西谷尚己さんも静岡出身。ロビーコンサートといっても、かなり長いこと、それも頻繁に行われていたらしく、ホールのコンサート並みにスタッフさんがついてくださった。お客様も満員で、積み重ねの成果が見えるコンサートだった。
終演後、2019年にコンサートを予定しているAOIホールにてオルガンの下見をさせていただいた。主催する丹沢君とソプラノ歌手の山田さんがオルガンの音を聴いて、コンサート全体を計画するアイディアを練っていた。

御殿場公演

用事を済ませたら、息をつく暇もなく御殿場へ移動。御殿場市民会館での夜のコンサートは、ワインやビールなどを楽しみながら音楽を聴く、お洒落なコンサート。ちょうどボジョレーヌーボーの解禁とあって、館長さんがしきりに勧めていた。

乾燥が激しく、チェンバロはかなりの勢いで調子を崩してしまい大変だったが、休憩や終演後たくさんのお客様がチェンバロの周りに集まって、音を鳴らしたり、説明を聞いたりしてくれたことが嬉しかった。

こういう飲み物を絡めたリラックスしたコンサートは、今後もっとあっても良いと思った。

新しい曲

秋は木々が色づいて、息を呑むような景色を眺めることができます。
森を歩くと、はらはらと舞い落ちる木の葉が、地面に触れるときに幽かに
音を立てます。秋な収穫の季節でもあると同時に何かを失ってゆく季節でもあります。
それがまた、新しいものが生まれる起点にもなっているという・・・

そうした思索の時を与えてくれる森を今はできるだけ歩こうと思います。

全ては表裏一体なのかもしれません。
でも失われるものを追いかけたくなる気持ちもあります。

曲を書きました。

静岡・御殿場での演奏

11月16日に静岡県で二つのコンサートに出演します。
どちらも気軽なコンサートなので、お近くの方はぜひお出かけください。

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